亀の中でも水棲亀は価格が安く、また野生からでも入手可能な亀ということもあり、ペット飼育初心者の方にも人気のカメではないでしょうか。
しかし水棲亀を飼育する場合には水槽内の環境作りに注意する必要があります。
水槽内の飼育環境の準備が整っていないと、亀が死んでしまうケースも十分に考えられます。そこで水棲亀を飼育する際の飼育環境の整え方についてご説明していきたいと思います。
1. カメの飼育環境の準備
クサガメなどす水棲亀を飼育する環境の作り方を確認していきましょう。
水棲亀は水辺に棲息しておりますが、水槽には陸地も作る必要があります。
それ以外にも温度管理や紫外線灯など事前準備の必要な設備がありますので、カメをお出迎えする前にしっかりと飼育する環境を整備してあげましょうね。
1-1. 水槽
亀を飼育するにあたり水槽は必ず必要になります。
この際に注意していただきたいのが水槽の大きさです。亀を小さい個体から飼育すると水槽も小さいサイズを使用してしまいがちですが、亀はかなり大きな個体まで成長します。
特にクサガメは大きく成長しますので、初めの内から90センチメートル位の水槽を用意して、クサガメが成長した時の環境にもしっかりと対応できる準備をしておくことをおすすめいたします。
また水槽内の水位は亀が十分に潜れる環境を確保する必要があります。前扉が開くタイプの水槽は水位を確保できずあまりおすすめできませんので、水槽選びの際のご参考にしてくださいね。
1-2. 浮き島
水槽内には浮き島も必ず設置する必要があります。浮き島は亀が日光浴をするために必要な場所と考えてください。
クサガメなどの水棲亀は水中に生息しているイメージが強いかと思いますが、自然界に生息しているクサガメもしっかりと日光浴をしております。
その理由は亀の甲羅を太陽光で干し、甲羅を細菌やカビから守るためと考えられております。また甲羅干しをすることで、強く健康な甲羅を形成することができます。
水棲亀の飼育には甲羅干しするための環境が必要になりますので、必ず浮き島の準備をしてくださいね。
1-3. 温度管理
亀の飼育では温度管理がとても大切なポイントです。
水温は25℃くらいの環境をキープできるようにしっかりと調整しましょう。冬場などの寒い持期は熱帯魚用のヒーターなどを使用すると温度管理がしやすいです。
また亀の飼育にはホットスポットの環境が必要になります。ホットスポットとは水槽内の一部の箇所を局地的に暖かくしている箇所のことです。ホットスポットの温度は35℃前後を目安に環境を設定しましょう。
また夜間の温度調整としては保温球を使用する方法もおすすめです。夜間はホットスポットの作成に使用する白熱球などは使用できませんので、そのかわりに保温球でしっかりと水槽内の温度を温めてあげましょう。
1-4. 紫外線
野生の亀は太陽光の紫外線に当たって甲羅の日干しをしておりますが、飼育している亀は天然の紫外線を浴びることができません。
そこで人工的に紫外線を照射してあげる環境作りが必要です。そこで使用するアイテムがUV照射灯です。
浮島の一部にUV照射灯で紫外線を照射するエリアを作って、亀がしっかりと甲羅の日干しをできる環境を作ってあげましょう。
亀が浮き島で気持ちよさそうに紫外線を浴びている光景を目にすることができますよ。
2. 水槽内の飼育環境を維持するためには
亀の飼育環境を維持していくためには、水槽内の水をこまめに交換していく必要があります。
亀を飼育していると水槽内の水はすぐに汚れてしまいますので、あっという間に細菌が増殖してしまいます。細菌が増殖してしまうと亀にとっても悪環境ですし、また悪臭の原因にもなってしまいますので、必ず水はこまめに交換するようにしましょう。
目安としては毎日交換することをおすすめしますが、お時間に余裕のない方でも数日に1回は必ず交換するようにしましょう。
また水槽内の水を毎日交換できないという方は、亀の水槽に濾過フィルターを設置することもおすすめです。濾過フィルターを設置することでバクテリアの生息する環境ができますので、細菌対策に繋げていくことができますよ。
水槽内の匂いの原因と対策に関しては『飼育している亀の水槽の臭いが気になる!その原因とおすすめの対処方法!』で詳しくまとめておりますので、ぜひこちらも併せてご確認してくださいね。
亀の飼育には万全の環境作りをしよう!
いかがでしたでしょうか。水棲亀を飼育する環境は確認いただけましたでしょうか。
亀はお祭りなどでも販売されていて、飼育するのが簡単なイメージを持たれている方も多いかと思いますが、きちんと育てるためにはそれなりの飼育環境を作ってあげる必要があります。
亀を飼育してみたはいいものの、すぐに死んでしまったといったことのないように、しっかりと上でご紹介したポイントを整理し、最適な飼育環境を整えてから亀を購入してくださいね。
また冬場では亀を冬眠させるか否かも大事な飼育のポイントです。亀の冬眠方法は『冬の亀の飼育はどうする?カメの冬眠方法をパターン別で解説!』で詳しくご紹介しておりますので、ぜひこちらもご確認してくださいね。