トカゲの尻尾は切れても再生するとイメージされている方は多いのではないでしょうか。
しかし全てのトカゲが尻尾を再生できるわけではございません。また尻尾を再生できる種類のトカゲでも、再生ができないケースも存在することをご存知でしょうか。
もし自分のお子さんからトカゲの尻尾についてご質問されたらしっかりと回答することができすでしょうか。子供は好奇心旺盛ですので、きっとなんでだろうと思って質問してきます。
ぜひこの機会にしっかりと確認して、説明できるように準備しておきましょう。
1. トカゲの尻尾はどうして切れるの?
まずはトカゲの尻尾がなぜ切れるのかを確認して見ましょう。その理由は外的から身を守るためだと言われております。これは小学生の理科の授業で習った内容ですので、記憶のある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
トカゲの外敵として代表的な動物はネズミや鳥になります。これらの外敵に襲われて身の危険を感じた時に、自分の尻尾を切って注意をそちらに引き寄せ、その隙に逃げてしまおうという作戦だと言われております。
自分の体の一部を犠牲にしてまで生き残ろうという凄まじい進化を感じることができますね。
尻尾が切れる瞬間の様子はネットで検索すればYouTubeなどで確認できますので、興味のある方はぜひ調べて見てくださいね。
2. トカゲの尻尾はみんな再生するの?
結論から申し上げますとその回答は「ノー」です。トカゲの中には尻尾が再生される種類と再生されない種類の2種類がいます。前者として有名なトカゲはニホントカゲです。
尻尾が再生されるトカゲは、尻尾の構造が切断に備えられた構造になっておりますので、尻尾が切れても生命に異常は少なく、尻尾を再生することができます。
ただし尻尾が切れる箇所は決まっております。尻尾が切れる部分は「だつり節」と言われておりますが、ここから尻尾が切れることで出血もなく生体へのダメージを最小限に抑えることができます。
逆にそれ以外の箇所から尻尾を強引に切ってしまうと尻尾は再生されることはありません。
しかし尻尾が切れる仕組みのないトカゲでは、尻尾が切れると体の一部を無理やり切り離すことになりますので当然尻尾は再生されず、生体へのダメージも大きくなり死に至るケースもあります。
3. トカゲの尻尾は元通りに完全に再生するのか?
尻尾が切れても完全に元どおりに再生するのでしょうか。その回答もやはり「ノー」です。尻尾はある程度元どおりの形に再生されることはありますが、切断前と再生後の尻尾は別物です。
切断前の尻尾では内部に骨がありますが、再生後の尻尾の中には骨が含まれておりません。
尻尾が一度切断されると完全に元どおりの大きさまで再生することはあまりなく、また再生された尻尾の形もどこか歪な形になるケースが多いようです。
またトカゲの種類によってはほとんど再生されない種類もいますよ。
4. トカゲの尻尾は何回でも再生するの?
トカゲの尻尾がだつり節から切断された場合では、何回か再生されるケースもあるようです。
ただし上でご紹介した通り、トカゲの尻尾は切断前後で同じではありませんので、2回目の切断ができないこともあります。
また尻尾の再生にはそれだけトカゲも栄養を必要とします。仮に2回目の切断に成功したとしても、それを再び再生するには大変なエネルギーを使用します。
トカゲによっては再生するだけの栄養が足りずに再生に失敗したり、そのまま死んでしまうケースもあるようです。このような意味で無限再生はできないと言えますね。
5. トカゲの尻尾が再生される仕組みを医学に応用できないか
この仕組みを医学会に応用しようとする研究が進んでおります。すでに尻尾が再生されるメカニズムは解明されており、それに必要な遺伝子も特定されていると言われております。
もし仮にこの仕組みを人間にも適用することができたら多くの方を助けることができます。
まだまだ先のお話ですが、いつの日か人間の体もトカゲの尻尾のように再生される医療技術が確立される日が来るのかもしれませんね。
トカゲを飼育するときは尻尾を切断しないようにしよう!
いかがでしたでしょうか。トカゲの尻尾が切れる理由や回数は確認できましたか?上でご紹介した通り、ニホントカゲなどは尻尾を切断します。
ペットとしてニホントカゲなどを飼育している方は、無闇迂闊に尻尾を持ってしまうと切れてしまいます。いくら再生されるとはいえ完全に元通りになることはなく、またトカゲの体力を奪ってしまいますので気をつけてくださいね。
またペットとして飼育するのにおすすめのトカゲは『ペットして人気の爬虫類の種類別おすすめランキングを大公開!』で取り上げておりますので、興味のある方はぜひこちらもご確認くださいね。