カブトムシといえば夏の風物詩ですよね。日本において成虫のカブトムシが見ることが出来るのは6月の中旬くらいからが目安です。7月を超えてくると続々とカブトムシが羽化し、成虫となったカブトムシをたくさん見れる時期になっていきます。
小学生がちょうど夏休みに入る頃がピークになりますので、小学生の夏休みといえば昆虫採集になっているようです。ここから9月初旬にかけてがカブトムシが成虫を見つけることが出来ますよ。
そもそもカブトムシの一生の流れはどうなっているの?
ご存知の方も多いと思いますが、カブトムシは生まれたときから成虫なのではなく、オスとメスが交尾した後に産卵が行われ、そこから幼虫が生まれてサナギになります。サナギになると蛹室という専用の個室を作り、そこで羽化を行って晴れて成虫として地上に出てきます。
下記にそれぞれの流れとどのくらいの期間が必要かを記載しているので参考にしてみてください。
- 産卵期:8月頃(成虫として地上に出てきてから2週間後以降)
- 孵化期:9月頃(約1ヶ月)
- 幼虫期:10月~5月(飼育温度にもよりますが、約6~7ヶ月程度)
- サナギ期:5月~6月(この時期になるとオスかメスか判断出来ます)
- 成虫期:6月~7月(サナギから羽化し地上に出てくるまで3~4週間程度)
こうしてみるとカブトムシの一生は約10ヶ月程度であり、成虫として地上に出てくる期間は2ヶ月前後だということが分かりますね。
では、カブトムシが羽化する時期はいつ?
基本的に、カブトムシが羽化するのは6月前後になります。しかし、これは時期が決まっているというわけではなく、いつ産卵されて幼虫になったかに依存します。幼虫になってから6~7ヶ月が目安です。
この時期になってくるとカブトムシの幼虫は黄色身がかかりサナギになる前兆がありますので見逃さないようにしましょう。
飼育ケースを明るい場所に置くと、幼虫の変化に気づけないことも
カブトムシの幼虫は基本的に暗所を好みます。そのためケースを日があたるところに置いておくと幼虫はケースの中心に移動してしまい、ケースを外から見ても幼虫の状態が観察できなくなります。
そのため飼育ケースは暗い場所に保管し、可能であれば黒い紙などを巻いて可能な限り暗くするように保ちましょう。
カブトムシが羽化の時期を迎える前に気をつけること
カブトムシの飼育の中で一番難しいと言われるのが羽化前のサナギ期です。幼虫や成虫になった場合はそこまで気は使わなくても良いですが、サナギ期は神経をかなり使います。
もしこの時期に飼育方法を間違えると、サナギが傷つき綺麗な成虫になれなかったり、場合によっては羽化出来ずに死んでしまったりすることもあります。期をつけるポイントをまとめましたので参考にしてくださいね。
- 大きな飼育ケースで飼育している場合は、ペットボトルなどで個別に飼育する
- マットを敷き変えて、底から10センチくらいの土を固めてあげる
- 個別ケースは黒い紙で覆って、遮光する
- 飼育ケースを揺らさない(蛹室が壊れる可能性が高くなります)
ここで気をつけるポイントは一つです。それは、蛹室というサナギ期を過ごす専用の個室を絶対に壊さないようにすることです。基本的にここを外さなければカブトムシは綺麗な成虫に羽化していきます。
逆に壊してしまうと、羽化不全を起こす原因となり、ツノが曲がったり、羽がなくなったり、足が曲がったりして寿命が短い個体になる可能性が格段に上がってしまいます。
蛹室を誤って壊してしまった場合の対処方法
しかしながら、誤って蛹室を壊してしまうこともあると思います。そのような場合は絶対に放置せずに、人口で蛹室を用意してあげてください。基本的にカブトムシの幼虫は蛹室を作り直すことは出来ない昆虫です。緊急時の対処方法を下記にまとめていますので、是非参考にしてください。
- 絶対に放置しない(最悪死んでしまいます・・・)
- 人口蛹室を作ってあげる
- サナギは人口蛹室に対して上から垂直にセットする
- ある程度の湿気を与えてあげる
ここで注意するポイントとしては、サナギを傷つけないように丁寧に優しく扱ってあげることに尽きます。ここで扱い方を雑にすると羽化に影響してきますので十分に注意してくださいね。
もし、人口蛹室をご自分で作る自信がないという方は、カブトムシ用の専用の人口蛹室として人気の高い「ミタニ メガエッグL」を購入するのもおすすめの方法ですよ!価格もとてもリーズナブルで、しかも一度購入してしまえばこの先もずっと使用することができますので、とてもお買い得です!ぜひこの機会にお一つ購入されてみてはいかがでしょうか。
また、カブトムシが羽化不全を起こしてしまう原因と対策は「【必見!】カブトムシやクワガタが羽化不全を起こす原因と対策まとめ!」で詳しくご紹介しておりますので、もっと詳しく知りたい方はぜひこちらも併せてご確認してくださいね。
カブトムシの飼育のポイントは羽化の時期を把握して適切な方法で対応すること
いかがだったでしょうか?カブトムシの羽化する時期や羽化を迎えた幼虫やサナギの飼育方法はお分かりいただけましたか?カブトムシをはじめとする昆虫飼育の一番のキモとなるサナギ期はしっかりと気を配りながら丁寧に扱いたいものですね。
そのためにもカブトムシの羽化の記事を個別に把握することがとても大切ですので、4月を越えたあたりから幼虫は多頭飼育から個頭飼育に切り替えていつでも状態を確認出来るようにするのがオススメですよ!
また、カブトムシは羽化した後の飼育方法もとても大切になります。羽化した後の飼育方法に心配のある方がいらっしゃいまいしたら「羽化後の飼育方法!カブトムシやクワガタが羽化したらどうしたらいい?」もぜひ併せてご確認してくださいね。