我々人間は1日に3回(朝・昼・夜)に分けて食事をとります。時には忙しくて3回に分けて食事をとれない場合もありますが、3回に分けてとるのが健康的であるといわれています。そして、それぞれの食事をとる時間も生活リズムによって個人差はありますが、大体決まっていますよね。
さて、ペットとして飼い始めた犬の食事の時間も決まっているのでしょうか。このような犬の餌の時間について、疑問を抱いている飼い主さんは多いのではないでしょうか。今回は、犬に餌を与える際の時間の考え方についてご紹介していきます。
犬に餌をあげるべき時間はあるの?
基本的に犬にエサをあげる時間は、人間が食事をとる時間と同じと考えて問題ありません。よって、飼い主さんがご飯を食べるタイミングで犬にも餌を与えるように考えればよいのです。ただし、犬の成長過程によって若干餌を与えるべき回数が異なってきますので、食事の回数に応じて自然と時間も変わってきます。この点については、この後説明します。
基本的に犬に餌をあげる時間に関して、「何時がよい!」といった特におすすめの時間はありません。大切なのは、毎日餌をあげる時間を大きく変えないことです。我々人間にも生活リズムがあり、生活リズムを変えると健康状態に支障がでることがありますよね。これは犬も同じです。また、食事の時間をある程度一定に保つことは、犬の排泄リズムを整えることにもつながります。このようなことから、犬の食事の時間を毎日コロコロ変えないように飼い主さんは気をつけましょうね。
犬の餌の時間①:子犬の場合
生後6ヶ月頃までの子犬は、消化機能がまだ十分に発達していないことから一回あたりに与えるドッグフードの量は減らし、成犬より多くの食事回数に分けて餌をあげるのがよいといわれています。一般的には、生後3ヶ月頃までは4〜5回程度、生後3ヶ月〜6ヶ月頃は3〜4回程度がよいといわれています。
この回数を踏まえると、人間の食事回数よりも子犬の餌の食事回数は多いので餌をあげる時間を少し工夫する必要があります。飼い主さんがご飯を食べるタイミングに合わせていると、1〜2回子犬に餌をあげるタイミングを逃すことになってしまいますからね。目安としては、昼ご飯と夜ご飯の間の15時前後、後は夜ご飯後の21時前後にあげるのがよいでしょう。この時間はあくまでも目安ですので、飼い主さんが愛犬に餌をあげている時間に応じて、間隔を時間の調整してください。
犬の餌の時間②:成犬の場合
成犬は、2回に分けて食事をとるのが一般的です。よって、餌を与える時間帯は朝と夕方が食事の間隔を考えると適切でしょう。人間の食事の時間と合わせて考えると、イメージとしては朝ごはんのタイミングと夜ごはんの少し前くらいのタイミングがよいかもしれませんね。
1回当たりの食事で与える餌の量は、ドッグフードのパッケージ裏に大体記載がありますので、その量を守るようにしてくださいね。ついつい愛犬が可愛いからといって甘やかしてしまうと、肥満や病気の原因になりますので、気をつけてくださいね。
犬の餌の時間③:老犬の場合
老犬の場合、食事の回数は基本的に成犬と同じ2回と考えて問題ありません。しかしながら、やはり人間と同じように犬も加齢によって消化機能が低下し、1回あたりに食べられるドッグフードの量が減ってくる場合があります。
このような場合は、食事の量は変えずに回数を3回へと増やす方も多いと思います。このようにして食事の回数を3回とした場合は、愛犬に餌をあげる時間は飼い主さんが3食食べるのと同じ時間で考えればよいでしょう。
また、食事の回数を変えても飼い主さんが思っているほどにはドッグフードを食べてくれない場合は、その理由は病気以外にもさまざまあります。
→「シニア犬・老犬が餌を食べない時の原因と対策方法まとめ!」
愛犬に餌をあげた直後の散歩は控えましょう!
さて、犬にエサをあげて愛犬もご機嫌だし、ちょっと散歩にでも連れていこうかな!…と今考えている飼い主さんがいたら、今すぐ玄関から引き返してください。犬にエサであるドッグフードを与えた後すぐに散歩に連れていくことは必ず控えてください。なぜなら、ご飯の後の散歩をはじめとした運動は犬の胃への負担が非常に大きいからです。
特にゴールデンレトリバーのような大型犬だと、胃捻転に代表される病気にかかるリスクが高まります。大型犬でなくても、ご飯を食べた後すぐの散歩はペットの愛犬の胃に非常に大きな負担をかけますので、控えましょう。
食事の後、散歩に連れていく場合は1〜2時間は最低でも食事を食べてからの間隔をあけるよう、飼い主さんで調整してくださいね。
犬にも「いただきます」のしつけをしましょう!
我々日本人は食事の前には必ず「いただきます」と両手を合わせ、食べ物に感謝をしてから食べますよね。この「いただきます」にあたる行動を愛犬にもしつけることを飼い主さんにはオススメします。
犬はエサであるフードを目の前にするとその興奮からすぐに食べだそうとします。ここで、飼い主さんが「待て」の指示をだし、愛犬の興奮を少し抑えてから「よし」で餌を食べてよいという号令をだすことをおすすめします。
また、犬は「待て」の指示を受けて待っている間、多くの場合目の前のエサを早く食べたいことへの反応からよだれを垂らします。このよだれは消化液の一種で、消化を助ける働きがありますから、少し我慢させてから食べるようにしつけをすることは、犬の健康にもよいのです。
飼い主さんが犬の食事管理をしっかりしましょう!
犬に餌を与える時間ついてご紹介していきましたが、いかがでしたか。基本的には人間と同じ時間で考え、後は成長過程や愛犬の健康状態に合わせて飼い主さんが管理してあげるようにしてください。
飼い主さんの生活リズムと同じように、愛犬にも餌の時間を決めてあげることを通して生活リズムを確立させていきましょう。そういった小さな習慣ひとつひとつの積み重ねが、愛犬の健康につながっていくのです。